ユニバーサルアナリティクスのクロスドメイントラッキングと注意点

日付:
2013/12/25
カテゴリ:
Google Tag ManagerGoogleアナリティクス
ライター:
村山佑介

ユニバーサルアナリティクスではGoogleアナリティクスで設定するのに面倒だったクロスドメイントラッキングの設定が容易になりました。

今回のコラムでは、ユニバーサルアナリティクスでのクロスドメイントラッキング設定方法にて、トラッキングコードを変更した場合とGTM(Googleタグマネージャ)を使用した場合の2通りの設定方法をご紹介させていただきます。
また、ユニバーサルアナリティクスにおいてクロスドメイントラッキングした際に気をつけなければいけないポイントも併せてご紹介させていただきます。

  1. なぜ、異なるドメインではクロスドメイントラッキング設定が必要なのか?
  2. Googleアナリティクスでのクロスドメイントラッキング設定とは
  3. ユニバーサルアナリティクスで簡素化されたクロスドメイントラッキング設定
  4. トラッキングコード修正によるクロスドメイントラッキング設定方法
  5. GTMを使ったクロスドメイントラッキング設定方法
  6. 参照元の除外設定
  7. カスタムフィルタの設定

なぜ、異なるドメインではクロスドメイントラッキング設定が必要なのか?

Googleアナリティクスはじめ、ユニバーサルアナリティクスにおいても、トラッキングコードが設置されているサイトへ初めて訪問すると、その訪問が新しいセッションとして利用しているブラウザにファースト パーティ Cookieが設定されます。
このファースト パーティ Cookieはドメインごとに付与され、そして管理もドメインごとに行われます。ですので、ユーザーがABC.comとDEF.comというドメインのサイトに訪問した際は、それぞれのサイトのファースト パーティ Cookieが設定されるかたちとなります。

もし、ABC.comとDEF.comが関連サイトであり、ABC.comからDEF.comに遷移したセッションも同じセッションとして計測したい場合、異なるドメインであるためDEF.comからABC.comのCookieを参照することはできません。
そのため、ABC.comのサイト内にあるリンクからDEF.comに遷移した際に、ABC.comで付与したファースト パーティ Cookieの内容をDEF.comに渡す必要があります。そのファースト パーティ Cookieを渡す設定がクロスドメイントラッキングの設定となります。

Googleアナリティクスでのクロスドメイントラッキング設定とは

Googleアナリティクスにおいてもクロスドメイントラッキング設定を行なうことができましたが、トラッキングコードを変更した上で、計測したい異なるドメイン間のすべてのクロスリンクにて_link()メソッドを埋め込まなければいけませんでした。
_link()メソッドはすべてのクロスリンクに埋め込まなければいけないため、サイト規模が大きければ大きいほどリソースを消費してしまいました。

ユニバーサルアナリティクスで簡素化されたクロスドメイントラッキング設定

Googleアナリティクスからユニバーサルアナリティクスになり、Googleアナリティクスでは設定することが煩わしかったクロスドメイントラッキング設定も、Google社開発によるクロスドメイントラッキング設定専用のプラグインを開発していただくことで設定が大幅に簡素化されました。
トラッキングコードの変更は必要となりますが、各ドメイン間リンクへ対して何かしらのメソッドを埋め込む必要はなくなったのです。

トラッキングコード修正によるクロスドメイントラッキング設定方法

ユニバーサルアナリティクスのトラッキングコードを修正し、クロスドメイントラッキング設定を行なうには下記の方法にて行います。
まず、計測したい異なるドメインのサイトをABC.comとDEF.com、GHI.comとします。

設置するユニバーサルアナリティクスのトラッキングコードを以下のように修正します。

<script>
   (function(i,s,o,g,r,a,m){i['GoogleAnalyticsObject']=r;i[r]=i[r]||function(){
  (i[r].q=i[r].q||[]).push(arguments)},i[r].l=1*new Date();a=s.createElement(o),
  m=s.getElementsByTagName(o)[0];a.async=1;a.src=g;m.parentNode.insertBefore(a,m)
  })(window,document,'script','//www.google-analytics.com/analytics.js','ga');
ga('create', 'UA-○○○○○', {'allowLinker': true});
ga('require', 'linker');
ga('linker:autoLink', ['ABC.com','DEF.com','GHI.com']);
ga('send', 'pageview');
</script>

ga('require', 'linker');がクロスドメイントラッキング設定専用のプラグインを読み込むための記述となり、続くga('linker:autoLink', ['○○○','△△△']);の部分で「記述したドメインへのリンクへ対し、自動的にCookieを引き渡す」という設定となります。
上記の記述さえ行えば、その他にサイト内で開発しなければいけない箇所はなく、Googleアナリティクスではあんなに煩わしかったクロスリンクの設定も不要となります。

GTMを使ったクロスドメイントラッキング設定方法

GTM(Googleタグマネージャ)はGoogle社が開発したタグ管理ツールとなり、Googleアナリティクスやユニバーサルアナリティクスの設定も簡素化され容易となっている部分も多々あります。
その中でもクロスドメイントラッキング設定方法は、シンプルな設定を行なうことで対応可能なのでご紹介いたします。

タグの設定

基本的なページトラッキング タグ(タグの種類は [ユニバーサル アナリティクス]、トラッキング タイプは [ページビュー])を追加します。

ページビューを追加

ABC.comとDEF.com、GHI.comで同じコンテナを使用している場合は、下記のように設定します。

[クロスドメイン トラッキング] > [自動リンク ドメイン]の入力欄へ、
ABC.com,DEF.com,GHI.com
と入力します(複数のドメインを入力する場合には、カンマで区切ります)。
その後、オプションの「リンカー許可」で「True」を選択します。

リンカー許可をTrue

次に、配信ルールにて設定するページを指定します。ほとんどの場合において [すべてのページ] になります。
最後に、コンテナのバージョンを保存し、公開します。

コンテナ保存、公開

ABC.comとは別のコンテナでDEF.com、GHI.comのユニバーサルアナリティクスタグを配信している場合は、それぞれのコンテナ内のタグに同じような設定を行います。

参照元の除外設定

「ABC.com」、「DEF.com」から「GHI.com」へ移動した場合に、「GHI.com」のレポート内に「ABC.com」と「DEF.com」が参照元としてレポーティングされないようにするためには「参照除外リスト」にドメインを登録しなければいけません。

Google Analytics を開き、[アナリティクス設定]をクリックし、[トラッキング情報]をクリック、その中の[参照元除外リスト]をクリックします。

参照元除外リスト作成

参照元除外ドメイン指定

[参照元除外リスト]にて[参照の除外を追加]をクリックし、[ABC.com,DEF.com,GHI.com]と入力します。
その後、[作成]をクリックして保存します。

カスタムフィルタの設定

Google Analytics レポートにデフォルトで含まれるデータはページのパスと名前のみで、ドメイン名は含まれません。
このため、2つ以上のドメインをトラッキングしている場合は、どのドメインのページ、ディレクトリなのか判別が難しくなる場合があります。

2つ以上のドメインをトラッキングしていてもレポート内にそれぞれのドメイン名を表示するためには、アナリティクス設定の「フィルタ」からカスタムフィルタを作成する必要があります。

フィルタの設定内容
フィルタの種類: カスタム フィルタ > 詳細
フィールド A -> 引用 A: ホスト名 : (.*)
フィールド B -> 引用 B: リクエストURI (.*)
出力先 -> 構成: リクエストURI: $A1$B1

ビューにフィルタを追加

上記設定後、レポートを見てみると、ドメイン付きでURLが表示されるようになります。

以上でユニバーサルアナリティクスにおけるクロスドメイントラッキング設定が完了になります。
Googleアナリティクスからユニバーサルアナリティクスへアップグレードが可能なものの、上記のクロスドメイントラッキング設定のように設定方法や設定における注意点が異なる場合がありますのでくれぐれも注意しましょう。