検索流入における指名系ブランドワードの扱いとカスタマージャーニー分析

日付:
2013/12/20
カテゴリ:
Googleアナリティクス
ライター:
村山佑介

Googleアナリティクスで確認することができる検索キーワードは、流入キーワードとして一括りにされてレポーティングされます。しかし、検索する際の状況や、目的などによって検索時にユーザーが使用するキーワードは異なります。そこで、キーワードから分析を行う際にはユーザーの状況や目的に沿って、検索エンジンから流入したキーワードを分けて分析することが必要になります。どのサイトにも共通してみられる代表的な流入キーワードが、会社名やブランド名、サイト名などのブランドワード、指名系ブランドワードと呼ばれるワードです。

今回は流入キーワードとしても特徴的な意味合いをもつ指名系ブランドワードの分析方法の1つをご紹介します。

検索流入キーワードタイプにおける流入分別

以前、ABC分析の記事でご紹介したように、集客レポート内のデフォルトチャネルグループは、編集することができます。
ABC分析の登場で、Googleアナリティクスはこう変わる!

例えば、会社名やブランド名、サイト名などの指名系ブランドワードと言われるキーワードをDirectチャネルに含めることや、新しくOrganic Search(brand)チャネルとして新規のチャネルを作成し、自然検索流入であるOrganic Searchチャネルから指名系ブランドワードを切り分けることができます。

1.指名系ブランドワードをDirectチャネルに含めるパターン

 Directチャネルに含めるパターン

2.指名系ブランドワードをOrganic Search (brand)チャネルとして通常のOrganic Searchチャネルから切り分けるパターン

 Organic Searchチャネルから切り分けるパターン

※チャネルグループは上から順に設定ルールが適用されるため、設定順序に注意します。

どちらの方法においても、Organic Searchチャネルから会社名やブランド名、サイト名など、明確な訪問意志のあるユーザーが検索するキーワードを取り除くことで、自然検索で流入したユーザーをより潜在顧客層として仮定、位置づけて計測することができます。
現時点では新設されたチャネルグループ名を指定して、セグメントやカスタムレポートを作成することができないため、深堀した分析をすることはできませんが、集客レポート内のサマリーレポートとチャネルレポートにて、他のチャネルグループと比較して分析することまでは可能です。
今回は、現在設定可能な内容でさらに一歩踏み込んだ指名系ブランドワードと言われるキーワードの分析方法をご紹介します。

検索流入キーワードタイプにおけるカスタマージャーニー分析

ユーザーがサイトへ訪問するシーンを考えると、ユーザーの状況や環境によって様々なパターンの接触方法と種類があることを予想することができます。例えば、何かに困っている人が問題を解決するために検索エンジンで疑問点となるキーワードを入力しサイトへ訪問する可能性もありますし、Q&A系のページに記載されている参照リンクをクリックしているうちにサイトへ訪問されたのかもしれません。

検索や参照サイトからのリンク、ソーシャルメディアからの遷移などでサイトへの流入を繰り返し、ユーザーとサイトの関係を深めていくプロセスを、カスタマージャーニーと呼ぶことがあります。聞きなれない言葉ではありますが、カスタマージャーニーとはユーザーと企業が様々な接点を通して関係を構築し、購入や、コンバージョンポイントに至るまでのプロセスに何らかの影響を与えることとも言えます。
こちらも以前の記事に取り上げさせていただきましたが、Googleでもカスタマージャーニーを分析するため独自のツールを開発し、Web上に公開し、カスタマージャーニーを分析することの必要性を投げかけています。
参照:購買行動プロセス調査ツールのご紹介

ユーザーがサイトへ訪問することを接点の1つとして考えると、どのようにサイトと接触していったのか、どのようなプロセスが多く、最終的に購入決定に至ったのかを把握することで、購入決定に影響が大きかった接点を導き出すことも可能となります。ユーザーとサイトの接点を分析するレポートとして、Googleアナリティクスでもコンバージョンレポート内にマルチチャネルが用意されていますが、流入キーワードでは全てのキーワードが「Organic Search」として一括りにされています。ユーザーの状況や目的の差異があることを考えると、ここは分けて分析したいところです。

 チャネルグループの経路

そこで、検索流入キーワードにフォーカスしたカスタマージャーニー分析を行なうために、カスタムチャネルにおけるチャネルグループにおいても、会社名やブランド名、サイト名などのブランドワード、指名系ブランドワードを分別する方法をご紹介します。

カスタムチャネルグループ設定方法

カスタムチャネルグループの設定は、アナリティクス設定画面内のビュー設定内にあるカスタムチャネルグループより行います。

 アナリティクス設定画面

今回は例として、アユダンテ、ayudante、あゆだんて、アユダンテと検索され流入したチャネルを「ブランドワード」として定義します。

 チャネルグループの設定

※カスタムチャネルグループにおいても上から順に設定ルールが適用されるため、設定順序に注意します。上記では、オーガニック検索(nonbrand)にてブランドワードを含めないといったルールを設定しています。

設定したカスタムチャネルでのユーザーとサイト接点であるチャネルパスは、コンバージョンレポート内のマルチチャネルにあるコンバージョン経路より確認することができます。最初の表示状態では通常のチャネルグループによるコンバージョン経路となりますので、チャネルグループより作成したカスタムチャネルグループ名を選択します。今回作成したカスタムチャネルグループ名は「テストチャネルグループ」となるので、下記を選択します。

 テストチャネルグループの選択

すると、下記のようにカスタムチャネルグループで設定した内容が反映されたコンバージョン経路を確認することができます。

 テストチャネルグループの経路

上記からもわかるように、No.2とNo.14はどちらも検索流入を2回経てのコンバージョンです。この経路とステップ数(No.2とNo.14)では合計12回のコンバージョン数となりますが、そのうち9回は会社名である指名系ブランドワードを含めない潜在系と仮定した検索キーワードの流入で、それ以外の3回はコンバージョンについては指名系ブランドワードの繰り返しによるサイト流入でのコンバージョンということがわかります。ここでは取り上げていませんが、潜在系と仮定したキーワードの内訳を確認するのにはセカンダリディメンションでキーワードを指定することで確認することも可能です。
このように同じ検索流入においてもキーワードごとに役割が異なり、カスタマージャーニーの中でユーザーに影響を与える接触機会やポイントが異なります。検索流入として大きなくくりで分析するだけではなく、ユーザーがどのような状態、状況において、なぜ検索したのかを考え、検索流入キーワードについても役割を分割して計測してみましょう。

さらに便利なカスタムチャネルグループ

集客レポート内のチャネルグループと違って、カスタムチャネルグループがさらに便利ともいえるポイントとしてチャネルグループを複数作成することができる点があげられます。

 テストチャネルグループの複数作成

集客レポート内のチャネルグループは設定してしまうとデフォルトであるレポートに反映されてしまうのですが、マルチチャネルレポートにおけるカスタムチャネルでは、設定したチャネルグループごとのコンバージョン経路を確認することができます。デフォルトで表示されるマルチチャネルレポートには影響を与えないので、少しでも仮説として考えているカスタマージャーニーがあったら積極的に設定して、ぜひ検証してみてください。