Googleアナリティクスに新たに追加された5つのセグメント機能と使い方

日付:
2013/7/26
カテゴリ:
Googleアナリティクス
ライター:
村山佑介

Googleアナリティクスでよく使われる機能で、最も人気があり、強力な機能の1つにアドバンスセグメントがあります。アドバンスセグメントとは、Googleアナリティクスに集計されたデータに、様々なセグメントをかけて分析できる機能です。
Googleアナリティクスにデフォルトで設定されているセグメントでは、リスティング広告や純広告などからサイトに流入した訪問者のみを抽出する「有料の検索トラフィック」や、サイトの目標である指標に到達した訪問者だけを抽出する「コンバージョンが達成された訪問」などがあります。
※広告流入の分離設定や目標設定を正しく計測できるように設定しておく必要があります。

このようなデフォルトで用意されたセグメントの設定だけでも分析することは可能ですが、より高度で、より使いやすいデータを分析するために、独自で抽出するデータを作成することができるのがアドバンスセグメントの最大の特徴であり魅力です。そして、セグメントする条件は1つでも複数でも選択することができ、データ抽出したセグメント同士を比較して分析することで、表面上は見えていなかった問題を汲み取ることができます。
さらに、デフォルトで用意されたセグメントでも、独自で作成したセグメントでも、現在から過去に遡ったデータにまでセグメントした内容が適用され、レポート画面内で分析結果を確認することができる高機能な分析メニューでありました。

そのアドバンスセグメントの名称がセグメントに変更され、季節毎や期間を指定したキャンペーンなど、マーケッターにとって強力な機能が追加されましたので、下記にご紹介させていただきます。

  1. 新しくリフレッシュされたユーザーインターフェース
  2. セグメントテンプレート
  3. ユーザーセグメント
  4. コホート分析
  5. シーケンスセグメント

アップデートされた主要な5つのセグメント機能

1.新しくリフレッシュされたユーザーインターフェース

新しくリフレッシュされたユーザーインターフェース

まず初めに、これまでのアドバンスセグメントとはまったく異なるユーザーインターフェースが用意されます。新しく用意されたカードデザインは、可視性と可読性に優れ、数多くのセグメントを作成されたマーケッターにとっては、よりセグメントを選択するのが容易になります。
このカードデザインはグリッドビューと名付けられ、以前のユーザーインターフェースであるリストビューもクリック1つで切り替え表示させることができます。

新UIのビュー切り替えボタン

よく使用するセグメントがあれば、☆印をクリックすることで「スター付き」のタブに格納され、すぐに呼び出すことが可能となります。

「スター付き」タブとスターの位置

また、検索ボックスが設置されたことで、選択するセグメントが見つからず迷ってしまう時間も短縮されるのではないでしょうか。

追加されたセグメントの検索form

2.セグメントテンプレート

セグメントテンプレート

「新しいセグメントを作成」を選択し、いつでも状況に応じたセグメントを作成することできます。
最も一般的なユーザーケースは、セグメントテンプレート内に用意されているメニューから選択することで簡単にセグメントすることができます。セグメントテンプレートに用意されたメニューは、「ユーザー属性」、「テクノロジー」、「行動」、「初回訪問日」、「トラフィック」、「eコマース」の6つのテンプレートがあります。また、これらのセグメントは複数のセグメントテンプレートの設定を組み合わせて使うことが可能です。

セグメントの設定例:OSがiOSでなおかつ、Adwords広告からの流入

例えば、上記のように「iOS」を使用し、Adwords広告をクリックした訪問をセグメントすることが可能です。
各項目メニューの右端に記載された数字がメニュー内での選択数を現し、セグメントメニュー右端の表示欄「セグメントの表示設定」にて詳細な選択項目を確認することができます。

3.ユーザーセグメント

ユーザーセグメント

以前のアドバンスセグメントでは、閲覧である訪問者をベースとして抽出していました。新しいセグメント機能として最大の特徴は、ユーザーをベースとして抽出するセグメントを作成する機能が提供されることです。
ユーザーセグメントでは、そのセグメントの基準に適合しているユーザーの全訪問が選択され、ユーザーレベルの分析をすることが可能となります。ユーザーをフィルタリングしたセグメントを新たに作成できるのは、セグメントテンプレート内の「トラフィック」と「eコマース」、「条件」、「シーケンス」となります。

セッションを対象にしたセグメントの設定例:検索エンジンで「アユダンテ」と検索した訪問者

例えば、上記のように「訪問をフィルタ」を選択し、セグメントを作成します。セグメント内容は、弊社のコーポレートサイトに、検索エンジンで「アユダンテ」と検索した訪問者を抽出するフィルタになります。

セッションの流入キーワードで絞り込んだ画面

「訪問をフィルタ」というのは、今までのアドバンスセグメントの仕様と同じように、セッションである訪問に紐づかせるため訪問単位の集計となりますので、上記のようにサイトに流入したキーワードは「アユダンテ」のみとなります。

ユーザーを対象にしたセグメントの設定例:検索エンジンで「アユダンテ」と検索して訪問したことがあるユーザー

では、今回アップデートされたセグメント機能であるユーザーをベースとして抽出するセグメントを作成した際はどのように変化するでしょうか。
上記のように「ユーザーをフィルタ」を選択し、先程と同じように弊社のコーポレートサイトに、検索エンジンで「アユダンテ」と検索したユーザーを抽出するフィルタを作成します。

「指定キーワードで流入した経験があるユーザー」で絞り込んだ画面

サイトへ流入したキーワード一覧でもわかるように、「アユダンテ」で完全一致したキーワード以外での流入があることがわかります。
これはユーザーをベースとして抽出したフィルタですので、「アユダンテ」で完全一致したキーワードでサイトに流入したことがあるユーザーを抽出していることを現しています。

Googleアナリティクスは、セッションである訪問ベースにて分析する解析ツールですので紛らわしいポイントですが、一度でも「アユダンテ」で完全一致したキーワードでサイトに流入したことがあるユーザーが、「アユダンテ」で完全一致したキーワードにてサイトへ流入した訪問を含め、その訪問以外で訪問した際はどのようなキーワードでサイトへ流入したかを、ユーザーをフィルタすることで抽出することができます。
なお、訪問をベースとしたフィルタにて選択することができる期間は制限がありませんが、ユーザーをベースとしたフィルタにて選択することができる期間は、現状では90日間までのようです。

ユーザーセグメントの対応期間

4.コホート分析

コホート分析

コホート分析とは、ある特定の集団行動が変化した内容を分析する手法で、オフラインの世界でよく分析される手法の1つです。セグメントされた特定のユーザーグループの長期的な収益や成果を分析するのに役立てることができます。
今回、アップデートされた機能として、初回訪問日が特定の期間内のユーザーなどを抽出してセグメントすることが可能です。コホートの日付範囲は31日以内までなら自由に設定することができます。

コホート分析の設定例:2013年のゴールデンウィーク中でサイトに初めて流入したユーザー

上記のように設定すると、2013年のゴールデンウィーク中でサイトに初めて流入したユーザーをセグメントすることができます。
例えば、ゴールデンウィーク中に期間指定のキャンペーンを行い、そのキャンペーンがきっかけでサイトに初めて流入することになったユーザーが、その後、サイトに流入しているのか、サイト内ではどのような行動なのかを分析するのに役立てることが可能となります。

5.シーケンスセグメント

シーケンスセグメント

シーケンスセグメントとは、サイト内にて一連の行動をした訪問、ユーザーに基いて、セグメントすることができる機能です。
例えば、TOPページにランディングし、ある特定のページを閲覧、最終的にコンバージョンした訪問やユーザーなどをセグメントし抽出します。また、ユーザーフィルタにおけるシーケンスセグメントにおいては、複数の訪問でのシーケンスを定義することが可能となります。

シーケンスセグメントの設定例:TOPページにランディングし、その後ページ遷移したページにコラム一覧ページがあった訪問

上記では、弊社コーポレートサイトのTOPページにランディングし、その後ページ遷移したページにコラム一覧ページがあった訪問をセグメントして抽出します。

シーケンスセグメントで見られる行動フロー

行動フローからもわかるように、TOPページにランディングし、その後、次に遷移したページ以外においてもコラム一覧ページに遷移した訪問のみのデータを抽出してセグメントされていることがわかります。この順序でページを遷移した訪問は、どこから流入する訪問が多かったのか、どのような行動内容だったのか、成果にはどの程度貢献しているのかなどを分析することが可能となります。

セグメントがより重要に

今回のセグメント機能のアップグレードは、これまでのGoogleアナリティクスに加えられた機能の中でも、最も重要な機能アップデートの1つだと考えられます。今までカスタム変数を使用し、複雑な設定をしなければいけなかった分析も、今回のアップデートされたセグメント機能を使うことで解決される問題も多いのではないでしょうか。
このアップデートされたセグメント機能を使い、より高い精度のアクション施策を作成することが重要になるのではないかと言えます。

参考原文 Google Analytics blog [Re-imagining Segmentation In Analytics To Help You Make Better Decisions, Faster]